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生い立ち

 

デイ ビッド・タイコはブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市で生まれ、後にブリティッシュ・コロンビア大学においてカナダを代表する画家ゴードン・スミス氏の下で絵画を学んだ。モダニズムの作品を多数制作後、比喩表現的絵画を自らのスタイルとして描くようになり、1984年に日本に移るまでこのスタイルを維持する。

 

京都では書道と出会い、流れるような身振りの筆さばきからもはや判別不能なぐらい抽象化された状態に生み出される禅僧の書に極めて感銘を受けた。また同時期に、マーク・ロスコ(Mark Rothko)、ロバート・マザーウェル(Robert Motherwell)、フランツ・クライン(Franz Kline)、ウィレム・デ・クーニング(Willem de Kooning)ら抽象画家の作品に刺激を受け、間もなく自分自身も抽象画への探求を始める。

 

1990年、多数の抽象画を描き始め、作品はジェスチュラル・ペインティングによる比喩的絵画から、現実を見据えたようなミニマリズム・スタイルのものまで、多岐にわたっている。

 

1995年から、しばしば未開の地への逗留を始めるようになる。カリフォルニアやネバダの厳荘な砂漠や、ブリティッシュ・コロンビアからワシントン、オレゴンの海岸沿いに広がる多雨林地帯に足を運んだ。そこでの自然が生み出す形や色は、彼のパレッドの上に表され、直感的な美的衝動を頼りに抽象化された風景画が生みだされるのであった。

 

2011年の日本旅行で、この島国とその芸術への想いが再燃焼する。ジャパン・シリーズ(Japan Series)の諸作品はこの旅から生まれたと言って良い。このシリーズの作品は、多くの分かり易い日本のテーマやモチーフを本質的に比喩的な手法で描いたものになっている。

 

昨今では、以前作成したアーバン・リズム(Urban Rhythms)シリーズの絵画を再びキャンバスに表現することに勤しんでいる。元々東京のダイナミズムに触発されて描かれたシリーズを、今度は更に中立化した形で表現している。また、コラージュの作成にも模索を重ねる。

 

彼の作品は、ブリティッシュ・コロンビア州内ではバンクーバー、ビクトリア、ケローナ、ペンティクトン及びウィスラー、カナダ国内他州ではカルガリー、エドモントン及びサスカトゥーン、アメリカ合衆国ではシアトル及びロスアンゼルス、ヨーロッパではブリュッセル及びジュネーブ、アジアではシンガポール及びマニラで展示され、三大陸に渡って顧客が広がっている。また、数多くの映画の中にも彼の作品が登場している。

 

芸術作品創作に加えて、芸術・社会現象・荒野旅行に関する記事を頻繁に出版するという経歴も持つ。ネバダのグレートベースン砂漠について書いた手記は、CBCテレビのカナダ文学賞(CBC Canadian Literary Award)を受賞している。また、9本の映画脚本、2冊の小説、数多くの短編小説も書いており、2冊の本の出版にも貢献している。ラジオやテレビでもインタビューを受けていて、印刷物上でのインタピューは数知れない。

 

現在はバンクーバーで、絵画、執筆、教育、旅行、サイクリング、ハイキング、空手と、多忙な毎日を送っている。